BLOG No.3　すべてのアクセスはロードバランサーに通ず

　最新のクラウド環境では、従来の仮想マシンをベースとしたシステム構築から、アプリケーションやマイクロサービスが単独で実行可能なサーバレス・コンピューティングの世界へと移行しつつあります。サーバレス・コンピューティングではユーザからのリクエストはADCが受取り、目的のサービスやアプリケーションに配信します。この際にADCはアクセス認証や暗号の処理を行い、アプリケーションやサービスへのアクセス負荷を軽減します。つまり、ADCはサーバ負荷の分散する役割からアプリケーションやサービスに対するリクエストの配信が重要な役割となっています。そして配信時に認証や暗号化等のセキュリティに関わる一連の機能を提供することで、一元的なポリシー管理を提供することができます。

このような機能をクラウド環境でしか適応できないのでしょうか。クラウド環境だけではオンプレ環境に置かれた既存システムへのアクセスが取り残されてしまいます。今日のシステム構築では、従来のシステムと新たな機能をシームレスに繋いでいくかが重要なテーマの1つと考えられます。特に、既存のオンプレシステムと手軽に構築できるクラウド環境の組合せでは、セキュリティポリシーの一元化やアクセス可能なドメインの範囲などを総合的に管理していく必要があります。

これらの課題解決にはADCがもっとも適切と考えられます。クラウドによるシステム構成で示したとおり、すべてのリクエストはADCが受取ります。これはクラウドに限らずオンプレ環境でも同様のシステム構成が必要です。システム設計や拡張において、オンプレとクラウドをシームレスに繋ぐハイブリッド構成が重要な鍵になります。

By ADC Engineers